カバーは6巻のみ微退色、13巻角擦れ、全体的に背の上下辺に軽微な小破れ。本体半数程度薄めの焼け染み。当時の印刷技術の関係上、5巻まで閉じが甘く開き癖があるのが初期の特徴ですが、いずれの巻も明確な割れが認められず、印刷技術が向上する6巻以降も全て割れ無しで、全巻割れ無しを謳って問題無い状態にあります。 全体的に初版にあるまじき状態の良さで、再販でもボロボロの魔太郎がまかり通る中で、カバー本体共にダメージの少ないオール初版セットはそうそう世に出るものではなく、コレクターの満足度を満たすには十分な仕様にあります。 更に半分程度の巻に出荷当時の広告が挟まっており、歴史的資料価値の高さも注目に値します。パンフは適当に挿し入れたものではなく、巻数と広告記載が符号します。例えば4巻の広告には、魔太郎がくる①〜④となっていて、出荷当時のものとである事が分かります。その点を踏まえた上で奇跡的に近いのは、入手困難である希少な1巻及び2巻に当時のパンフレットが挟まっている点で、これが当セットの価値を押し上げます。 加えこれまで私が目にした魔太郎1巻及び2巻のどの初版よりも状態が良く、日本広しと言えどもこのクラスを揃えるには、天文学的な日数と莫大な費用を要する茨の道である事は容易に想像出来ます。悪い事は言いません。ここはサクっと仕留めるのが賢明です。 ちょっとずつ収集していれば、いつかはこれと同等のセットが・・・残念ながらこの機会を逃せば二度と訪れない、そう申し上げておきます。