小口下部に経年シミがあります。古書店の紙が貼られています。おおむね良好なコンディションだと思います。中古本であることをご理解いただきご検討いただければと思います。本の状態ができるだけわかるように写真を撮りましたのでご確認いただければと思います。 小説の冒頭は「四里の道は長かった。その間に青縞の市の立つ羽生の町があった」という印象的な一節で始まります。この「青縞」とは、藍で青く染めた縞木綿で、江戸時代末期から羽生市など埼玉県北部地域で生産されていた伝統工芸品です。小説の中には、建福寺（作中では「成願寺」）や当時の風景、人々の生活が詳細に描写されており、明治時代の羽生を知る貴重な郷土資料ともなっています。