1983年1月25日第1刷発行 四六判・全459ページ・帯付き 講談社・定価2800円 □紅野敏郎・1922年6月19日～2010年10月1日没 　日本近代文学の研究者・早稲田大学名誉教授 　◎ウィキペディアには、「白樺派の作家などを中心に研究した」と書いてあります。 間違いではありませんが、それと同等、あるいはそれ以上に、文献、資料の収集・研究家としても有名です。 本書は、その研究の白眉とも言うべき労作です。 ◎帯の文章から 「昭和十年前後に文学的出発をした文学者たちは、戦争中の雌伏の時代を経て、戦後多彩な活動を展開した。 本書は、その同人雑誌時代に遡って、初めて実証的に昭和文学の水脈を辿った、画期的な著作である。」 ☆☆同人雑誌の写真も収録されています。4ページ。 ◎あとがき　から 「ここでは昭和期、とくに戦中から戦後にかけての連続の要素濃厚な部分に力点をおきつつ、その地下水のような一筋の途をあきらかにすることに努めた。それは戦後文学の実態究明の不可欠の作業でもあった。 その発端は、百八十冊を世に送ってついに卷を閉じた、戦後文学史上不可欠の「近代文学」の『前史』に限りない愛着を持ったせいである。」 ☆☆☆「近代文学」の前史(無名時代)の同人雑誌 ☆目次・第1章(写真3)「批評」「槐」「現代文学」「構想」「文芸学資料月報」 ■本の状態 ◎外観 　写真1、2、8、9をご覧ください。 ★カバーの背にヤケがあります。写真2 ★天(写真8)、小口(写真9)、地(写真無し)に薄いヤケがあります。 ◎中身 ★ウラの見返しに、値札を剥がしたような跡があります。 ☆本文中には、目立つようなシミ、ヨゴレ、ヤケはありません。 ☆書き込み、破れ、折れ跡などもありません。 以上、古書の経年劣化をご理解の上ご検討をお願い申し上げます。