✳︎タイトル　中国「泥娃娃」(にいわわ) ふるい中国の子授け縁起人形　 ✳︎発行年月日　1974年　 ✳︎出版社　天理大学附属参考館民族部発行 ✳︎ページ数　23p ✳︎サイズ　Ａ５ 『泥娃娃（にいわわ）、ふるい中国の子授け縁起人形』と題された、中国の土人形のカタログです。 天理ギャラリーで、1974年11月から３か月間開催された、「泥娃娃展」の図録で、４ページの解説と、19ページの写真のページからなるカタログですが、145体の写真が収録されています。 1974年と言えば毛沢東がまだ存命中（1976年没）で、文化大革命の真っただ中（1966－1976年）のころ、本場中国では泥娃娃などの土人形は関心を寄せられるどころか、破壊すべきものとされていた時代でした。時代はすでに転変した。子授け縁起人形など、もう今日の中国にない」と書き切っています。 泥娃娃は、かつて中国各地でつくられた泥人形でした。子なき夫婦は、泥娃娃をお寺や道観（道教のお寺）に奉納して、子ども、とりわけ男子の誕生を祈願しました。子を授からないと離縁されることもよくあったので、女性は必死でした。いずれにしても、美術工芸品ではない、庶民のつくる土人形には力強さがあり、人々の息吹が感じられるものであることは、中国のみならず、世界共通のようです。