明治14年（1881年）刊行、小池洋治郎編『議員必読 議案評論（ぎいんひつどく ぎあんひょうろん）』上下二冊揃いです。 温故堂刊行。日本の立憲政治黎明期における議会制度や政治思想を論じた、近代議会史上の重要資料です。 【内容】 ・「議員必読」の名の通り、当時の政治家・議員候補者・官吏などに向けた実践的な政治入門書。 ・議会制度の基礎、法案の審議手続き、立法の理念、民権・憲法思想などを明治初期の文体で解説。 ・巻頭には伊藤博文・神田孝平らの名が見られ、当時の政治思想を反映する史料価値の高い内容。 ・書首には「民權至寶」「水光山色」などの揮毫入り。活字印刷と書画を交えた美しい構成。 【刊記】 明治十四年（1881） 編輯人：小池洋治郎 出版人：内藤傳右衛門（東京日本橋通南元町十一番地） 刊行：温故堂 【仕様】 和本（袋綴じ）上下二冊揃 判型：縦 約18.5cm × 横 約13cm（若干の誤差あり） 奥付完備／活字版印刷 蔵書印あり（井村持助氏旧蔵） 【状態】 経年によるシミ・スレ・小ヤケ・表紙にスレ箇所あり。 本文良好、虫損や欠丁なし。保存状態は明治期として良好です。 【コメント】 日本の近代議会制度が形を整えつつあった時代に編まれた、政治史・法制史研究に欠かせない文献。 「民権運動」期の空気を伝える貴重な一次資料であり、政治思想史・出版史の観点からも価値の高い逸品です。 #とうちゃんの収集品