大指揮者はクセのある人物がほとんどだが、このワルターは珍しく温厚で円満、勤勉家で人格者であった（女性問題除く）。1938年にドイツから米国に亡命。戦後はNYP、VPO等と多く共演したが80歳（1956年）に引退表明。その後説得されて西海岸の録音専門オケ（コロンビア響）と膨大なステレオ録音を残した。これらのブラームスは高齢ながら非常に精気に満ちた演奏。堂々とした風格ながら枯淡の境地も感じられる。ワルター特有のあたたかさ、のびやかさ、ひたむきさも備えている。大学祝典序曲だけカブっていますがご了承ください。 ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団 ブラームス 【CD1】 ①交響曲第1番 ハ短調 Op.68 ②ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a ③大学祝典序曲 Op.80 1959年（①）、1960年（②③）録音 ソニークラシカル海外(USA)盤（1995年製造） 【CD2】 ①交響曲第4番 ホ短調 Op.98 ②悲劇的序曲 Op.81 ③大学祝典序曲 Op.80 1959年（①）、1960年（②③）録音 ソニークラシカル国内盤（1989年製造）