断捨離で秘蔵のバイオリンを出します。 　非常に古いバイオリンですが、まだまだ現役の楽器です。モダンバイオリンとは異なる味わい深い音を楽しめます。 　中のラベルは剥がれてしまってありませんが、裏板のネックの付け根近くに「AG」とはっきり刻印されています。製作者のイニシャルなのだと思います。前に調べた時に、A.Gのイニシャルの製作者を何人か見つけました。 　その中で、ドイツのAugust Guthという人と、Johann Anton Gedlerという人はAGというイニシャルをブランドとしても用いていた、とバイオリンの辞典に記されていましたので、このどちらかの可能性があるのでは、と勝手に想像しております。 　ヘッドのペグの穴が埋め直されていますので、相当古いものであることは間違いないでしょう。 　写真のように、表板には何本か修理跡の縦の線が見えますが、押してもびくともせず、しっかり付いているようです。また、幸い魂柱付近には割れの修理跡など見受けられません。 　弦はピラストロのトニカを張っていますが、替えていただいた方がよろしいでしょう。 　裏板と横板の虎杢は大変きれいです。デリケートな楽器だと思いますが、大事に使っていただける方にお譲りしたいと思います。 　 　バイオリン用のハードケースに入れて、厳重に梱包して発送いたします。このケースは古いなものなので、輸送用です。