ベートーヴェン ①ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15 ②ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.19 マルタ・アルゲリッチ（ピアノ） 指揮：ジュゼッペ・シノーポリ フィルハーモニア管弦楽団 録音：1985年 奔放でありながら常に優れたバランス感覚を示しているアルゲリッチと、情熱と客観性を併せ持つシノーポリが、実に均整のとれた演奏を展開。1986年度レコード・アカデミー賞受賞盤。 音楽評論家：宇野功芳氏 「アルゲリッチ盤の第1番は大柄な思い切りのよい表情をもった、ものおじしないベートーヴェンだ。第1楽章の冒頭からすごい呼吸で、念を押すようなリズムの語りかけは彼女には珍しく、まるでバックハウスの芸を聴くようだが、三連音を混じえて上行してつくあたりから、いつものアルゲリッチのすばやい身のこなしと天才的な閃きが登場、以後はつぎつぎと変身する自在な表情に応接するのが精いっぱいとなる。強弱や音色のニュアンスの無限の変化、激しいアクセント、リズムの絶えざる間合い、幻想的なテンポの動き、もっとも敏感なタッチなど、常識的な部分は皆無といってよいくらいだが、淀みはいっさい見られず、カデンツァの一気呵成の進行など、カッコイイの一言につきよう。（中略）シノーポリの指揮も個性的だ。第1楽章の出など、その深い響きと心の奥底からの呼び声にびっくりさせられるだろう。全体としてみると、闊達な勢いといい、魅力的かつ有機的なハーモニーといい、見事な出来栄えで、その中に彼独自のニュアンスが見えかくれするのだ。」 「アルゲリッチの第2番は個性満点である。第1楽章でなんと鮮やかな美音で聴かせてくれることだろうか。タッチもリズムも明るく飛びはね、鮮やかさの極みであり、アクセントはつねに思い切りがよく、それでいて表所や音色はいつもたゆたうように変化、やりたいことをやりつくしている。表現の幅が広いのだ。第2楽章も最高！ここでは終始じっくりと音楽を語りかけてゆく。なんという哀しい憧れだろう。（中略）豊かな内容がずっしり詰まっており、心の嵐や弱音の祈りに至っては他のディスクでは耳にし得ぬものといえよう。」 初期国内盤、帯無し 11 盤面少しすれありますが再生問題無し ＊まとめ買い値引き致します(要事前コメント) 2枚購入→150円引き、3枚購入→300円引き 4枚購入→450円引き