1960年代後半（推定1967〜68年頃）に仕立てられたビスポークスーツ。 戦後の復興期を経て、国内テーラーが独自のモダン様式を完成させつつあった時代の作品であり、当時の「グループサウンズ」「ビスポーク」「モッズ」文化が融合した様な稀少な意匠が見られます。 ■ デザイン・カッティング ジャケットはややロングラインの3ボタン構成。鋭角なピークドラペルと構築的なショルダーラインにより、　英国調と当時のモードの両方を感じさせる洗練されたシルエット。フロントダーツの取り方や裾のバランスから見て、1967〜68年の過渡期的カットが明瞭です。 パンツは着用時にラインが美しく出るカッティングで、股上深め、やや太めの仕様。当時のテーラー特有の端正な腰回りと美しい落ち感。 ■ 素材・仕立て 上質なネイビーウール地に暖色系ストライプと織り柄の入る、上品で立体感ある生地（手触り・光沢感ともに高級生地です）背裏・袖裏ともにオリジナルの手縫い仕上げが綺麗に残存しており、当時の縫製技術を感じ取れます。 ■ コンディション 着用感最小限の極美品。保存状態も極めて良好です。生地のハリ・艶ともに保たれ、虫食い・変色・縫製緩みなども見当たりません コレクション用としても展示用としても遜色ない状態です。 ■ 歴史的背景 1960年代後半の日本は、洋装文化の黄金期とも言える時代で、 東京・大阪を中心に老舗テーラーが英国式カッティングを取り入れつつ、 日本人体型に最適化したモダンなラインを生み出していました。こちらのスーツもその過渡期のフォルムを象徴する一着であり、日本ビスポーク史の資料価値が高い個体です。 【サイズ（cm）】 肩幅45 身幅54 袖丈55(3cm程出せます 着丈74 ウエスト平置き44 股上30 股下68 (出せません 腿32 裾幅25 仕立て テーラー オーダー ビスポーク 60s 70s イギリス フランス 衣装 仕立て 高級 昭和 GS グループサウンズ モッズ ネイビー Caid Batak