◆昭和14年発行の古い本につき状態はあまり良くありませんのでご了承のうえご購入ください。 ◆画像を必ずご確認ください。 ◎禅堂、又は僧堂とも伝い、叢林とも、道場とも伝うのであるが、つまり禅宗僧侶を教育するところなのである。外の崇旨にもそれぞれの僧侶を要請する機関はあるが、それは主として儀式習得に関したものか、智的訓練上のものである。禅堂のように直ちにその宗旨の実際的体験を目的として組織されたものはないと思う。而して今一つの禅堂教育の特色として、俗人も亦その一部に加わり得るのである。それ故、禅堂は単にその専門の人々によりて利用せられるのみならず、世間一般も又其の利益に興かり得られるので、その意義が普遍的になり、従って近代生活の上にも直接影響するところがあるのである。 特に禅は昔から日本文化と深い関係をもって居て、日本人生活の各方面に渉りて意義を持つのである。禅堂教育の指導原理が、それ故、直ちに我等の精神的修養の上にも何等かの感化を及ぼさなくてはならぬ。近代の科学文明、工業機械文明、経済機構ほど禅堂生活にとりて縁遠いものはないように思われるが、自分の見たるところでは、その縁遠きの故を以て、却つて禅教育の大に考慮せらるべきものなることを一般の人々に感知して貰いたいのである。(鈴木大拙) ☆目次☆ ⚫︎近代生活に於ける禅堂の意義：28頁まで ⚫︎時局と産業人(伍堂卓雄)：29頁から54頁まで ◉A5判。ペーパーバック。60頁。当時定価：二十五銭 ◉昭和14年5月20日 日本文化協会より発行 ★状態ー表紙にヤケ、汚れ、端部のシミ、角や縁部の傷み（一部小さな切れ）、背表紙のヤケや傷みおよび上下部分の破れと小口天地の濃いヤケやシミ、見返しのヤケやシミ、55頁から奥付裏までの目立つシミ、頁のヤケや外周部のシミ、19頁余白部と53頁に一部穴あき（文字にはかかっていません）等古い書籍につき状態はあまり良くありませんが、読む分には問題ありません。