KATMANDU（国内盤） 80年代ハード・ロックの沈静化に伴い、メタル界の激変の中で不動のブリティッシュ・ハードの魅力が見直される動きが、また例のごとく出現します。 その一角として注目されていたのが、このカトマンドゥでした。 残念ながら本作1枚のみでバンドは消滅してしまいましたが、なかなか忘れ難い存在です。 元FASTWAYでロバート・プラントの再来とされていたデイヴ・キング、KROKUS、ASIA、どして後にゴットハードに参加する好ギタリスト、マンディ・メイヤーが中心となった4人組です。 70年代の香りをプンプンさせながら、ツェッペリンを彷彿させるノリ、またU2のナンバーをカヴァーする等の間口の広いセンスが、ユニークなアルバムとしています。 デイヴ・キングは後にFloggingMollyというバンドを結成し、アイリッシュ・トラッド・パンク、という個性的なジャンルを生み出したバンドで活躍中ですが、ここではスロー・ナンバーでの表現力や、メタリックなシャウト等、器用なヴォーカルを披露しています。 温故知新という言葉のごとく、伝統的なブリティッシュ・ハードのカッコ良さと共に、モダンなメロディ・センスが加わり、隠れ名盤として誉れ高い1枚だと思います。 再生確認済みです。