◎時枝誠記博士の論文中、雑誌・紀要等に発表されたまま未だ単行本に収載されていないもののうち、特に重要と認められるものを選び、『時枝誠記論文集』全三巻として刊行する。本書はその第一冊である。 ☆目次☆ ⚫︎鈴木朖の国語学史上に於ける位置に就いて ⚫︎本居宣長及び富士谷成章のてにをは研究に就いてー日本語史上の一つの古い問題に対する私の考ー ⚫︎伊藤慎吾君著「近世国語学史」を評す ⚫︎古典註釈に現れた語学的方法ー特に萬葉集仙覚抄に於けるー ⚫︎源氏物語箒木巻冒頭の解釈ーさるはの語義用法に基いてー ⚫︎古語解釈の方法ーさるはを中心として ⚫︎国語学の体系についての卑見 ⚫︎語の意味の体系的組織は可能であるかー此の問題の由来とその解決に必要な準備的調査 ⚫︎形容詞形容動詞の連用形に於ける述語格と副詞格との識別について ⚫︎文の解釈上より見た助詞助動詞 ⚫︎心的過程としての言語本質観 ⚫︎言語に於ける場面の制約について ⚫︎言語に対する二つの立場ー主体的立場と観察者的立場 ⚫︎言語の存在条件ー主体、場面、素材ー ◉A5判。函付き。ハードカバー。394頁。当時定価：¥2000 ◉昭和48年10月30日第1刷。岩波書店より発行。 ◉巻末に「解説−鈴木一彦」があります。 ★状態ー函にヤケ、全体的なシミ、背や天部の濃いヤケ、差込み口部分の一部傷み、背の上部に折れ皺等使用感があります。本体(パラフィンカバー無し)の小口天地のヤケ、巻末見開きに2 ヶ所小さなシミ、頁の黄ばみや外周余白部のヤケ等使用感はありますが、線引きや書き込みはありません。