正絹羽二重の産着で、肩、袖山辺りと裾を黒染して、丸に抱き茗荷の家紋を入れています。 兜柄は鷹とともに男児産着でもよく使われる柄の一つです。 背の部分は笠松を置き、その下には花葉色（はなばいろ）の濃淡で染め分けて矢屏風のように矢を並べ立てています。 左後袖には乗馬用の鞍と矢を入れて肩や腰に掛けて携帯する箙（えびら）、背の中心部には竜頭を付けた兜を描いています。 兜柄には大切な我が子の身の安全を守るためのお守りとしての意味や健やかに育ってほしいという願いが込められています。 背の右側や右後袖には短冊状に切り裂いた布や紙を棒の先に付けて兵士をコントロールするための采配と、軍勢の進退を指示し、士気を鼓舞して勝利へ導く陣太鼓を描いています。 裾のエ霞取りの中に小さな男児を描き、男児の引く車には寶尽しの打ち出の小槌、隠れ蓑、宝巻、分銅が入っています。 男児は背丈が1寸程という1寸法師を描いているのでしょうか？ 小槌を打つと、法師は一人前の若者になり、さらに金銀を打ち出して京に上り、姫と結婚して出世すると言われています。 通常、男児の産着には無地の白や水色の下着が付いていますが、今回の出品は着物（掛け着）だけです。 祝い着（産着）の着物は、子供を抱っこした大人の上から掛けるようにして着せます。 下着が無くても産着をかけるだけですので、あまり問題にはならないと思いますが、生になさる方はご購入をご遠慮くださいますよう。 寸法（単位cm） 身丈98　裄43.5　袖巾26.5　袖丈58.5　後巾33　前巾15.5 通常産着のサイズの裄は47㎝位ですので、43.5㎝では少し短いと思いますが、赤ちゃんの上に掛けるだけですのであまり問題は無いかと思います。 裏地全体にシミがあります。肉眼では分かるのですが、写真でうまく映るかどうか。（写真5～8枚目） シミ、汚れ等はできる限りチェックしておりますが、見落としのある場合もございます。 ご理解の程、お願いいたします。 デジカメの画像です。スマホやパソコンによって、色の違いがでることがありますので、ご了承下さい。 また、カメラの特性で違う色になることが多々ありますのでお断りしておきます。