時代を経た風格と使用痕が美しい、密教法具・金剛杵（ヴァジュラ）です。 全体に深い古銅色の風合いを帯び、手にしっとりと馴染む質感。細部まで繊細に造り込まれた造形から、ガンダーラ様式の影響を感じさせる重厚な意匠が見て取れます。 江戸前後期頃の製作と思われ、実際に修法・祈祷に用いられていた可能性が高い一品です。 鋳肌はしっかりと締まり、角部・蓮弁文様には使用による摩耗が見られ、長年の法要で手に馴染んだ痕跡が残ります。 全体として大きな傷みはなく、造形・保存状態ともに良好です。 時代の深みを感じる一振りとして、密教美術・古銅器のコレクションに最適です。 ⸻ 詳細情報 •材質：銅製（古銅色） •時代：江戸前後期頃（推定） •様式：ガンダーラ影響様式 •種別：金剛杵（ヴァジュラ） •サイズ：全長 約14.7cm •状態：時代感あり、経年による変色・摩耗・僅かな緑青あり（致命的な損傷なし） •備考：宗教用具・法具として実際に使い込まれた形跡あり