眠れる遺伝子論　 講談社　1997年出版　231p 四方哲也 著　¥1,650（税込） 状態： 経年劣化・帯背焼け、カバー煤け、 全体的に日焼け （書き込み、線引き、シミ無し） 内容： ◼︎ 90年代後半当時著者の四方氏は、テレビなどの番組でも稀有な研究に取り組まれる若手研究者として取り上げられ、スポットが当たっていたひとり。今よりも劣化なコンピュータを使い、人工生命をプログラムによって設定し、進化がどの様に進んで行くのかを実験したり、大腸菌を使った人工的進化を誘発させ、どの様に変化するのかを実験されていた様に思う。これは今でも興味深い研究の一つではないかと思います。 ◼︎ 本文説明： 「適者生存・自然淘汰」の固定観念を覆す複雑系の生き残り戦略。 私たちはどこから来て、どこへ行くのか。ダーウィン進化諭をひっくり返し、人間の生き方・社会のあり方に知の変革をもたらす「競争的共存説」の衝撃。 生物が影響し合うと、遺伝的に決まっていない性質が複雑に変化して、増殖速度が変化する。このような複雑な相互作用のもとでは、相手が決まらないと自分の性質が決まらないし、単純に上がり続ける適応度のような値もない。だから、単純な適者生存は成り立たず、いくつかの変異種は競争的共存になり、多様性を作り出す。そして、さらに突然変異が重なると、生物は最適化せず、進化は永遠に続くのだ。