寺田楽器の創業者の寺田彦蔵氏は、愛知県に工房を構えながら、三河の徳川家康のように、密かに甲斐の武田信玄を私淑して、信玄の旗印である、「風林火山」のシリーズでいつかギターを製作しようと決意していたようです。それで、1965年を過ぎた頃から、クラシックギター「風林火山」シリーズとして製作を開始したようです。また、ギターのグレードと価格は、風、林、火、山の「風」が最高グレードになっており、「火」は3番目グレードにあたり、寺田彦蔵氏の手工ギターとして現在でも良い出来栄えを誇っています。 また、出品のギター「火」は、当時の良い材料を使って製作されており、トップは、杢目の詰まったスプルース、サイドとバックは、杢目の縞模様が鮮やかで美しいオバンコール、ネックは、硬く堅牢なマホガニー、指板は縞目が美しいローズウッド、ブリッジは、柾目のローズウッドで製作されているようです。杢目の詰まったスプルースと硬いオバンコールの音響効果で深淵な音色が響きます。 出品のギターは、第900号で、製作は、1960年代終わり頃と思われ、60年弱を経過していますが、キズや打痕も少なく比較的良いコンディションを保っています。また、試奏用の弦を張りましたのですぐに試奏していただけます。 ギター愛好家の皆さまには、今や貴重となっている、寺田彦蔵氏の名作、武田信玄旗印シリーズ、手工品ギター、「火」第900号をどうぞよろしくお願いします。 全長：100.5センチ 弦長：65センチ 弦高：約3.8ミリ 12フレット1弦 　　　約4.8ミリ 6弦 ナット幅：約5.1センチ ボディ厚：約9.8センチ プチプチを巻いて段ボール補強し梱包します。安全にお届けします。