スペインがイスラム教徒に治められていた時代にバレンシアで生まれたイブン・ジュバイル（ ابن جبير‎ Ibn Jubayr：1145年～1217年）が、1183年にグラナダからメッカ巡礼に出発し2年後に同地に戻って来るまでの旅について、現地で見聞きしたことを詳しく記述した紀行文「رحلة Rihla（旅行）」の和訳本で、関西大学の藤本勝次教授と大阪外語大学の池田修教授が在阪のアラビア語研究者の協力を得て取り纏められ1992年に関西大学東西学術研究所より「関西大学東西学術研究所訳注シリーズ 6 イブン・ジュバイル　旅行記」として出版されたものです。 「رحلة Rihla（旅行）」は例を見ない優れたメッカ巡礼の紀行として考えられており、イブン・バットゥータの旅行記を記述したイブン・ジュザイーら多くの者によりその記述が借用されている。また、当時の十字軍、ノルマン朝統治下のシチリアについての状況を知る貴重な史料としても評価されている。 出品の本は1990年代後半に都内の古書店で購入したもので函入りなので本体にはヤケや傷みは殆どありません。函もヤケは少しありますが綺麗です。 本のサイズ：縦22.2㎝、横16.3㎝、厚さ2.7㎝ 頁数：377頁